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                                      2020.3.1

意見書「風力発電機に依る住民被害を追って」2009年8月10日

 汐見医師は静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本の風力発電機被害に苦しむ住民からの依頼で、公害等調整委員会に対する原因裁定申請書に添付する「意見書」を記述された。

 そこには「どのように書けば理解してもらえるのか思案しました」とあり、「書き上げるのに大きな労力を要しました」ともある。本書を書き上げられた後、医師は大腸ポリープの削除手術を受けられた。文字通り命を削っての著作活動だった。しかし本書が日の目を見ることはなかった。何故なら被害住民が医師には相談もないままに原因裁定申請を取り下げたからだ。裁定委員の中には「汐見医師の意見を聞きたい」と発言した委員が居たにも拘わらずだ。

末尾は次の様に記述されている
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 国がまずなすべきことは、現実に被害が出ている全国各地の風力発電機建設地の被害実態を調査・研究して、風車からの安全距離を科学的に明らかにすることです。それにはその土地の風向・風速だけではなく、地形が大きな役割を果たしますから、一括的・官僚的な結論ではなく、個別的・住民的な姿勢を堅持することが望まれます。
 2009年8月6日の読売新聞の一部報道によれば、環境省が全国3か所で実施予定の低周波音の測定調査では、委託を受けた県が行うと報道されていますが、これまで通りの原因主義の測定調査では、成果はおぼつかない気がします。是非この際、結果主義・被害中心主義に心を改めて実施していただきたいものです。

 こうした歴史的経緯とその難解性を考える時、意見書を風力発電機の東伊豆例に限定した論述は、何も知識を持たない第三者に理解してもらうのには無理があると感じました。そこで1974年の低周波音問題の出発点から今日までの、この国のウソとごまかしの経緯を記述することが、この問題を理解してもらうのにもっとも有用であろうと考えつきました。
その分書き上げるのに大きな労力を要しましたが、この問題を理解するためにも是非労力を惜しまずに読解していただきたいものです。それによって初めてこの国に正義が甦り、長年の私の使命がはたされることになるではないかと期待しております。
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 取り下げた理由は明らかである。川澄透が岡田健に意見書を見せて相談した結果、岡田から「典型的な低周波音として説明できるデータとは思えません」と指摘されたという。低周波音被害者に必要なのは医師の意見であって、理工学士の意見ではない筈だが。得られた医師の意見を工学士に見せて得られるものは何なのか。

 どうぞ無理難題を吹っかけてください、と工学士に依頼したようなもので、商売人にとって鴨が葱を背負って来るようなものだ。

 岡田からの「公調委には参照値を作った連中が控えており、こんなDataでは後顧の憂いを遺しかねない」との指摘を川澄が受け入れた結果と言うが。こんな横車を受け入れる者は間抜けという他ない。

 環境省は「参照値は被害判定に使用できない」旨の文書を3度も発行し、その使用を禁止しているのだ。

 2016年9月の日本科学者会議にも被害者の会が解析した低周波音グラフが山田大邦によって無断で使用されているが、環境活動家が称える岡田の解析Dataは無い。岡田工学士は、被害の解消には興味がなく、商売で音響コンサルを名乗っているのだから、我田に引水して自分に都合のいいことだけを言う。500万円位払ってやれば、信奉する岡田のDataがもっと早い持期に利用できただろうか。というよりも対価が支払われなければ岡田の解析Dataは永遠に利用できない。

山田大邦は1/3オクターブバンド周波数分析では風車の空気音を正確に把握できないと主張するが、FFT解析の結果がないと風車対策をできないとでも言うつもりらしい。加害者の証だ。「蛋白質の正確な構造解析の為に3次元フーリエ変換法(FFT)を用いるのと同様、1次元の音の周波数構造分析に1次元FFTを用いる必要がある」というが、その必要はない。

 そもそも風車の空力音はローターの回転数で決まる周波数が基音である。ところが風車は基音の倍音が10次以上に発生するので、1/3オクターブバンド周波数分析では卓越がハッキリしないことがある。しかし対策は基音に対してのみ効果があるから、FFT解析をして倍音を詳細に把握したところで、ただ煩雑になるだけで何の意味もない。現在の大型風車が発する空力音たる基音は1Hz以下の低域に発生するから、その周波数を把握すれば良い。

 低周波音被害に於いて重要なことは、受音側でのインフルエンス症状もさることながら、加害源たる機器装置に発した空気振動が空間を突き抜けて受音側へ到達したことの証明である。その為には①インフルエンス(影響力 Influence ) 周波数Hz&デシベルdB ②ポジショニング(空間的配列 Positioning )音源と受音点の位置関係 ③タイミング(時間的配列 Timing ) 振動が生じた時刻、受音側で空気振動に変動を生じた時刻、この三要素が揃わなければ、空気振動は何処(東西南北)から到達したのかは分からない。FFTが詳細な解析が可能というのは、周波数が狭帯域(細かい)であるだけで、音源からの到達の証明が出来ない手法は、むしろ罠というべきなのだ。

 因に被害者の会が作成した東伊豆の低周波音被害者宅でのData解析グラフ(2020.3.1版)を紹介する。

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 低周波音症候群被害は、化学物質過敏や電磁波被害と殆ど同じく、視認できる外傷がないから、環境計量士や行政の環境部門に依って詐病扱いされてきた。「聞こえ」で被害判定されてしまい、私に聞こえないオトや僅かな振動を苦情するのは「オカシイ」と、深刻な被害はそれこそ精神病扱いだった。ところが行政側だけの問題ではなく、医師の名を騙る者達の虚言が大きな影を落としている。

 「風力発電施設に係る環境影響評価の基本的考え方に関する検討会」には静岡県東伊豆町熱川風車被害者の会川澄透や、独立行政法人労働安全衛生総合研究所高橋幸雄、検討委員だった松井利仁(京都大学準教授当時)の発言も残されている。
第3回、風力発電施設に係る環境影響評価の基本的考え方に関する検討会」資料の中には
静岡県東伊豆町熱川風車被害者の会 代表 川澄透の 議事録
ヒアリング資料(静岡県東伊豆町熱川風車被害者の会 代表 川澄透) 5/6 
独立行政法人労働安全衛生総合研究所 主任研究員 高橋幸雄の発言がある。

 第3回の検討会は平成22年12月9日開催された、当日は100名を超えるほどの大盛況で、中には事業者や地元のメディアや行政担当者が多数傍聴していて、直ぐに川澄氏の嘘はバレテしまい、これを機に、「汐見医師は安直に意見書を書いてくれる」と指弾されることになった。


 風力発電全国情報ネットワーク(武田恵世代表)の主たる活動メンバーである、熱川風車被害者の会(川澄透代表)が、「巨大風車起因の空気振動発生を確認しないまま、会ったことも無い多数の住民を、〝遠因性疾患〟であると汐見文隆医師が診断した」と事実無根の発言をしたからだ。解析Dataの日付は2009.4.22、2009.4.10で医師に診断を受けたのは2008年3月28日29日である。私は静岡県を訪問したのは2008年3月だけであり、2009年4月には静岡県へは出向いていない、

January 3, 2011 私は汐見文隆医師に次の内容の書簡を送った
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汐見文隆様「東伊豆の巨大風車に起因する低周波音被害について」

 東伊豆町風車被害者の会の川澄氏が、環境省総合環境政策局環境影響評価課が開催する「風力発電施設に係る環境影響評価の基本的考え方に関する検討会」に参加し、環境省は配布資料をインターネット上で公開しました。
その資料には、「低周波音被害者の人権を認めない国・日本 2010年11月8日 汐見文隆(和歌山市・医師)」が含まれ、他にも、会が足利工業大学で発表するために作成した東伊豆用のスライドも、内容を変更され「14.結論」に於いて、環境省へ「参照値の風車への非適用」他を要望した、と公開されています。
 また、風車反対活動関係者には「風力発電全国情報ネットワーク」と称する、インターネット上で情報共有する仕組みがあり、その中でも「平成20年3月末に長年、低周波音を研究されている汐見先生に被害を訴える20名について問診いただいたところ、風車が原因の自律神経失調症であると診断された」、「低周波音の参照値を風車には適用しないと宣言してほしい、風車被害の疫学的調査及び患者の救済を国策として至急実施していただきたい」と発表したことを、つまり「風車被害限定での参照値の非適用を請求した」と本人が開示しています。この資料は、
環境省が作成した議事録であることが記載されています。

 低周波音症候群被害者の会(私)が作成したスライドや報告資料など成果物の著作権は、低周波音症候群被害者の会(私)には無いようですので、これを12月28日環境省に苦情しましたところ、総合環境政策局環境影響評価課の伊藤貴輝審査官は「配布資料の使用許可は汐見先生に得たと川澄に聞いている、川澄に確認する」と答えていますが、前記の公開された資料の内容を先生が応諾される筈はありませんから、川澄がウソを言っているのですが、先生がコンピュータを使用されないのに、コンピュータを利用して制作したスライドの使用許諾を先生が与えた、となると、ますます奇妙な話になります。

 当会は先生の意見が得られることを大きな目的として調査し報告書を作成していますから、意見が出されているなら調査をする理由がなく報告書の意味もありません。先生が平成20年3月末に既に低周波音被害の診断をしたと、川澄は主張していますので、私が東伊豆在住者の為に作成した、全ての報告書を取り消したいと考えます。

 川澄が自分の被害を証明する為だとして、2009年4月22日に自分で計測してグラフを作成したかの如く、あちこちで利用することを止められないでしょうから、元凶としての事実を消滅させるしか対抗手段がありません。

 東伊豆へは「ストップ!風力発電 巨大風車が環境を破壊する」を著された鶴田由紀氏に連絡先を紹介していただいて平成2008年3月28日29日に調査をしましたが、両日共に風が無く、皆さん「今日は楽だ、久し振りによく眠れた」とのことであり、私の記憶では、先生も「この計測結果では被害があるとは言えません」と繰り返しておいででした。
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 どれだけ、苦情者が集団となっても、その中に一人でも虚言者がいれば、その集団は嘘吐きの集団だと利用されてしまう。国策であることが前提にはあるが、風車苦情者がどれだけ集まっても事業者は相手にしない。風車苦情者は虚言者だと事業者は理解して対応している、由良町や安岡沖を見ていれば分かることだ。

 低周波音症候群は外因性の自立神経失調症であって、風車が回っていなければ、ローターの回転がないのだから原則として苦しさはない。東京都環境局からも、風車が止まっているのに、汐見医師は何を判断基準としたのか、と問われた。

 当然だが、自分の病気の専門家を医師ではなくて工学士だと言った、水俣病患者もイタイイタイ病患者も聞いたことが無いし、糖尿病でも腰痛であってもそれは同じだから、工学士が専門家である病気は存在せず、自分の不健康についての専門家が工学士だというのは、嘘吐きの証だ。

 高橋幸雄も汐見医師とは正反対の立場から低周波音被害を否定していて、無論、松井利仁はWHOの意見を無視して低周波音(卓越周波数)の危険性を全く発言していない。何の検討もされずに風車はアセスの対象になったのだ。風車の低周波音は一基が卓越し加害するから規模要件は全く意味が無い。寧ろ多数基が立ち並ぶウィンドファームでは低周波音特有の現象が発生する。干渉という現象で、一時的に卓越が解消することすらあるのだ。

 ところが長周新聞に面白い記事がある。長周紙は「長周新聞はいかなる権威に対しても書けない記事は一行もない人民の言論機関として1955年に創刊されました」と記されている創刊から独立独歩を歩む新聞社刊である。前記した山田論文も掲示されているが、巨大風車をアセスの対象にしてくれと活動した熱川風車被害者の会川澄透の所属する風力発電全国情報ネットワークの武田恵世代表の「役に立たず健康被害だけ生む風力発電」の講演会が2017年11月13日に開催された掲示もある。

 全ての犯罪被害者に共通するのは、「このような被害を二度と起こさないで」という悲痛な願いだ。しかし実に不思議なことに、「被害があるからアセスをしてくれ」と彼等は言う。彼等がそう活動したからこそ、響灘は風車の海になろうとしている。岩橋さんが言うように風車は決して建てさせてはいけない危険な構築物なのだ。
響灘の擾乱は武田恵世等に作られたのに、その地で風力発電反対をテーマに講演できるなんて羨ましい?限りだ。国家の指導の基、川澄透や武田恵世、松井利仁、高橋幸男こそが日本の隅々に風力発電被害を作った張本人なのだ。


 

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